20代後半で白髪になってしまった男の末路
善良な小市民。世間でいうところの20代サラリマーンのほとんどが黒髪である。
ぼくのいるデザイン系の業界は色々とルールが緩いので髪を染めたり、
私服で勤務することに目くじら立てられることはあまりない。
そんな業界の慣習に乗っ取り、27歳コピーライターは髪の毛は白髪。
インポートブランドで全身を包み、鯖江メガネをクイクイさせながらブルーボトルのコーヒーと英字新聞を片手に出勤し、週末のレセプションパーティーの返事を済ませてお気に入りのウォーターマンのボールペンでワールドキャンペーンのタグラインを考える日常を送っている。
※書いてみた後に校正したら内容に相違があったので訂正した文章をご覧ください。
基本GUかセールにかかったユニクロで全身を包み、視力2.0なのでメガネは必要なく、セブンイレブンPBのミックスジュースをゴクゴク飲み、スマイルが英語で書けなくて周りをドン引かせる人間に英字新聞は必要なく、パーティに呼んでくれる友達もなく、コンビニで買った100円ボールペンとジャポニカ学習帳でPOPの文章を必死に書いている。白髪だけはホント。誰か助けて。
何故、白髪になったのか。
※全て想像なので医学的な根拠とかそういうちゃんとしたしたヤツは他のサイトをご覧ください。
達観した小学生時代
小学生のころから数本ではあるが、白髪はあった。当時のkame少年はちょっとした恥ずかしさを感じつつ、「これも運命か」と受け入れ体制を整えていた。
進行した高校生時代
小学生から続けていた剣道部。面をかぶり続け、蒸れた顔面界隈が頭皮に染みる。丸坊主ながら18歳にして前髪あたりの毛根が真っ白になっていた。生徒指導の先生からも「黒染めしてもええで」と校則の壁をぶち破るほどの白銀の世界が広がっていた。
金髪に染め続け、白髪を隠し続けた大学生時代
学業をほどほどに、とにかくモテたくて仕方なかった学生時代。
黒髪に染めても良かったが白と黒のコントラストはきついので、(デザイン分かる人なら常識ですね)ブリーチしまくった金髪とか、明るめの茶髪でごまかしていた。
黒染めを買うのが日課になっていた 営業マン時代
新卒で広告代理店に就職し、営業として飛び込みしまくってた日々。見た目に気を使う商売のため、月1で黒染めしていた。放っておくと毛根から白髪が顔を出し、逆プリン状態を誘発するのだ。kame大人は「これも運命か」と小学生時代と同じ感想を心の中で情熱大陸ナレーターの窪田等さん風に呟いていた。
転機は突然に コピーライター時代
転職し、日々忙しく過ごしていた金曜日。kameは金曜ロードショーで運命の出会いを果たしてしまう。
「アナと雪の女王」
○ジテレビで再放送され、エンディングにダンス動画を流すという暴挙に出たアレです。
当時の僕はティズニーとかフィクサーとかあういう友情、努力、勝利的なシャンプーノリのコンテンツは斜めに見ていた。
当然再放送中も、体がテレビに正対しないように気をつけていた。
そんなとき、松たか子さんの歌声がセールで買ったREGZAから響く。
「ありの〜ままの〜姿見せ〜るのウォウウォ〜」
その刹那、kameは脳天を撃ち抜かれた。
「オレも、ありのままに・・・生きたい!」
このときばかりは興奮のあまり内股で叫んでいたと思う。
そこからは何も覚えていない。
アナ雪がどんな話なのかもスマホゲームに夢中だったせいか、まったく思い出せない。
しかし、そこで腹をくくり数ヶ月にも及ぶ鬼の逆プリン状態を耐え忍び、十分な長さを確保し1000円カットで黒髪を切り落としてもらった。
見事なまでの白髪である。
白髪だけなら吉川晃司にも肉薄できそうな気がする。
髪を切ってくれた美容師に「いかちいっすね〜」と連呼しまくっていた。
この真っ白なキャンバスに何を描くのか。kameの旅は始まったばかりだ。
まとめ
あのエンディングはまずかったと思うけど、○ジテレビありがとう。